第90回 環境問題研究会
三菱電機(株) 鎌倉製作所の環境への取り組み見学

代表幹事 乙竹 文二(東京電力)


 

三菱電機(株)鎌倉地区は、長年にわたる環境保全への真摯な取り組みと実績を高く評価され、平成15年度の「かながわ地球環境賞」を受賞されました。そこで、3月24日に鎌倉製作所の先進的取り組み事例の紹介と環境保全施設の見学をお願い致しました(参加30名)。

 

1.省エネ・新エネルギー事例
コンプレッサーのインバーター化、老朽空調機の更新、自動調光システム導入を順次実施して来た。昨年7月に完成した新工場は、三菱電機の総力を結集したもので、太陽光発電や屋上緑化、氷蓄熱空調なども織り込み、年間25万Kwhの電力を削減した。昨年より省エネ分科会をつくり、提案事項を順次実施中。

2.廃棄物の削減
廃棄物を極力自社処理する方針。機械工場では ピーク時の約3分の1まで廃棄物を削減した。

  1. 機械工場の切粉/切削油分離装置を自作(科学技術庁長官賞受賞)。
  2. バレル研磨液に硫酸を添加し、金属分をイオン化した後、社内めっき排水処理施設で処理。
  3. 廃酸を排水の中和液として使用。
  4. 厨房魚焼機の洗浄排水をリンゴ酸で中和し、社内厨房排水処理施設で処理。
  5. 7,000人を賄う食堂に量を抑えたスリム食を設定。コンポスト設置とコンポストの無料配布。

3.化学物質の削減
 塩素系有機溶剤を00年に全廃。シアンやクロ ムもめっき代替化した。また炭化水素系の高機能 大型洗浄装置を考案し、溶剤排出量を殆どゼロに した(特許出願済み)。

4.廃棄物処理委託会社の指導  
廃棄物処理会社のマニュフェスト記載内容チェックと指導、毒・劇物の盗難・飛散・転倒防止や廃棄物の管理方法チェックと指導。

5.従業員教育  
各工程ごとに、定常時と緊急時のEMSマニュアルを作成し教育すると同時に各工程へ掲示。また、環境月間活動では、環境保全、省エネ・緑化管理等のパトロールや環境講演・環境に特化した考案改善活動を実施すると共に、職場単位に環境保全取り組み状況を測り優秀職場を表彰。

6.IS14001を統合  
鎌倉製作所の周りにある6つの関連会社と環境マネジメントシステムを統合。結果として取り組みが飛躍的に向上すると同時に、関連企業のISO推進センター人員を6名削減できた。

ワン・ストライクでアウト

以上の説明のあと、環境施設を中心に見学を実施しましたが、「鎌倉製作所は鎌倉市の中で一番大きな企業であり、一回たりとも環境問題を起こすことは出来ない(ワン・ストライクでアウトになる)。その為に日々の積み重ねを大事にしている」という田村生産技術部長の挨拶通り、工場内は素晴らしい環境保全への配慮と教育がなされていました。

<参考資料>
1.電気使用量
2.廃棄物の実績と計画
3.化学物質使用量削減活動